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執筆者の写真Kendall Lab

欧州車(輸入車)の「エンジンオイル選び」のポイント~その1~

皆さんこんにちは!Kendallラボ担当・ケン太です。

少し前になりますが、神戸~東京間(約1,100km)をドライブする機会がありました。

このときは、経路の約98%が高速道路だったこともあり、「高速道路は欧州車のほうがラク!」という個人的なイメージがさらに強くなりました。

欧州車オーナーの皆さんはどのように感じておられるでしょうか?


さて、今回のKendallラボのテーマは「欧州車(輸入車)の『エンジンオイル選び』のポイント」です。

「オイル交換は正規ディーラーや専門ショップにおまかせ」という欧州車オーナーの皆さんにも、ぜひ知っておいていただきたいポイントを2回に分けてご紹介します。




エンジンオイル選びに苦労する欧州車(輸入車)オーナーが多い理由

ドイツ車、イタリア車、フランス車などに代表される欧州車(輸入車)の場合、“こだわり”を持つオーナーさんが「クルマに愛情を注ぐ」ことも多いのですが、メンテナンスの際にちょっとした壁にぶつかることがあるようです。

そのちょっとした壁とは・・・「自分のクルマに適合するエンジンオイルが分からない」というものです。


「自分のクルマに適合するエンジンオイルが分からない」という問題は、国産車の場合でも年式が古い場合はよくあることですが、欧州車(輸入車)の場合は最新車種を含め、さらに厄介です。

「自分のクルマに適合するエンジンオイルが分からない」という以前に、「自分のクルマのグレードが分からない」ということもあるからです。

そしてこの問題は、エンジンオイルだけでなく、ATF(オートマオイル)でも同じように付きまといます。


国産車の場合は車種さえ分かっていれば、グレードの区別はつきやすいのですが、欧州車(輸入車)の場合そう簡単にいかないことがあります。

「見た目は同じなのに、グレードが違う」くらいはよくあることです。

車種やグレードが分かっても、製造時期によってエンジンなどの仕様が丸っきり違うといったことも珍しくありません。

購入ルートによっては、「本来は日本未導入のグレード」と分かり、頭を抱えてしまうといったケースまであります。


基本的には、クルマの取扱説明書を確認すれば、メーカー指定のエンジンオイルに関する説明があります。にもかかわらず前述のような理由で「やっぱり、よく分からない・・・」となるのが欧州車(輸入車)の困ったところです。

どうしても分からない場合は、トラブル防止という意味でも、クルマを購入したディーラー・ショップできちんと確認しておきましょう。



クルマとエンジンオイルの製造国が異なっていても問題なし

「私のクルマはドイツの車だから、ドイツ産のエンジンオイルが安心」といったイメージがあるかもしれません。それはある意味で正しいかもしれませんが、エンジンオイルの製造国はオイル選びの重要なポイントには成り得ません。


たとえば、フォルクスワーゲンなどは確かにドイツ発祥の自動車メーカーではありますが、クルマの製造はドイツ以外にもスペイン、メキシコ、南アフリカなどでも作られており、それらが日本へ輸入されているのをご存知でしょうか。

また、日本でも根強い人気のボルボ。スウェーデン生まれの場合はどうでしょうか?スウェーデン産のエンジンオイルを見つけるのは至難の業です。


ここでお伝えしたいのは、小見出しにある通り「クルマとエンジンオイルの製造国が異なっていても問題なし」ということです。

クルマの発祥国(本社)のイメージに引っ張られてオイル選びをするのはナンセンスだということです。日本車だからMade in Japanのオイルが一番、これもナンセンスです。


ケンドルはアメリカ生まれのオイルメーカーです。

我々の営業部もイメージ戦略上「アメ車にはアメリカ産のオイルを!」などと謳うことがありますが、実はこれもオイル選びとしてはナンセンスなわけです。(営業部の皆さん、ごめんなさい)


ケンドルのエンジンオイルは、アメリカ製ですが、アメ車はもちろん、日本車、ドイツ車、イタリア車など、規格と粘度範囲が合致したものを選べば、どこの国のクルマにも安心してお使いいただけます。


自動車産業はボーダーレス化が最も進んだ産業です。

ご存知の通り、日本の自動車メーカーもアメリカ、中国、インド、タイ、カナダ、メキシコなどなど、世界中でクルマを製造しています。もちろん、それは欧州車(輸入車)でも同じことです。


現在、欧州車のエンジンオイルは「ACEA(欧州自動車工業会)規格」または各自動車メーカーの認定オイルが大勢を占めていますが、じつは1990年後半まで欧州車も日本車・アメ車同様、「API(アメリカ石油協会)規格」を採用していたことをご存知でしょうか?


API規格に比べ、ACEA規格は分かりにくいため、ベテランの整備士さんであっても、「昔のほうがAPIで統一されていて分かりやすかったのに・・・」とぼやく方が多いのです。

ですから、一般の方がACEA規格を理解してオイルを選ぶというのは、とてもハードルが高いことなのです。


欧州車(輸入車)のエンジンオイル選びの解説ですが、思いのほか長くなってしまいましたので、次回もこの続きをお話しします。


 

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